放射型図表をオートシェイプ等で作る
FOM出版の「よくわかる Microsoft Office Word 演習問題集」の Lesson33 に「放射型図表」の演習がある。(右図)
このテキストでは、[挿入]メニュー ⇒[図表]で作るようになっている(Word2002および2003で確認)ので、出来上がったデザインの変更はあまり出来ない‥‥はずである。
そこで、これと似たようなものをオートシェイプを使って(独断と偏見で)作ることにする。(下図.Word2003/WindowsXP で作成)
Wordの設定
ワードを起動し、次の設定を行う。
§ページ設定
- [文字数と行数]タブ
- 「標準の文字数を使う」を選択する。
- [余白]タブ
- 左および右余白は 20mm とする。(この設定は任意)
§グリッド線
図(絵)を描きやすいようグリッド線を「5mm方眼紙」(ドラッグ量 1mm)にする。
- [ツール]メニュー ⇒[オプション]をクリックし、
- [全般]タブの、
- 使用する単位: ミリメートル(mm)
- 「文字単位での編集を可能にする」のチェックを外す。
- [OK]でダイアログボックスを閉じる。
- この設定は保存されるので、後で戻す必要がある。
- 次に、【図形描画ツールバー】の、[図形の調整]⇒[グリッド]をクリックする。
- 【グリッド線】ダイアログボックスで次を行う。
- 文字グリッド線の間隔: 1mm ‥‥ 半角文字で入力する
- 行グリッド線の間隔: 1mm ‥‥ 半角文字で入力する
- 「グリッド線を表示する」にチェックを入れる。
- 「文字グリッド線を表示する間隔」にチェックを入れる。
- 文字グリッド線を表示する間隔: 5
- 行グリッド線を表示する間隔: 5
- [OK]で閉じる。
描画する
§準備
- 1行目:題目(“桔梗高校教育方針”)を入力する。
- 空行を作っておき、後から入力してもよい。
- 2〜30行目程度まで[Enter]キーで空行を作る。
§中心の円を作る
- 2行目にカーソルを移し、
- オートシェイプで描画する前に、極力、2行目にカーソルを移すようにする。
- 中心の円を描く。
-
- 真円は[Shift]+ドラッグ
- ハンドルをグリッド線の交点に配置するのがポイント。
- サンプルの円は 40mmφ
- 描いた円のマウスポインタが になる位置を右クリック ⇒[テキストの追加]をクリックする。
- カーソルが表示されるので、文字を入力する。
- “桔梗高校”,“三つの柱”
- 円の大きさを決定するため、フォントおよびフォントサイズ(サンプルは18pt.)等の設定を行う。
- 円の中央に配置するには、[書式]⇒[段落]⇒[インデントと行間隔]タブで、行間を固定後、「段落前」で行う。
∵ フォントサイズや行間を指定しておかないと、[ページ設定]で崩れることがある。
このサンプルでは、- “桔梗高校”: 行間=固定値, 間隔=22pt, 段落前=15pt
- “三つの柱: 行間=固定値, 間隔=22pt, 段落前=6pt
(行間隔はフォントサイズ+2 程度とし、段落前で間隔を調節するのが解り易いかも‥‥)
- グリッド線が見えるように、「塗りつぶし/色」を[塗りつぶしなし]にしておく。
-
§上の四角を作る
- オートシェイプで角丸四角形を描く。
- 形は問わない。正方形を描くには、[Shift]+ドラッグする。
- 円と四角形の中心線を合わせる。
- ハンドルをグリッド線の交点に配置するのがポイント。
- サンプルの角丸四角形のサイズは、30×50mm。
- 四角形のマウスポインタが になる位置を右クリック ⇒[テキストの追加]をクリックする。
- カーソルが表示されるので、文字を入力する。
- “静”,“書道・美術・音楽を”,“楽しむ”
- 四角形の幅が問題となるので、一番長い文字列を入力し、大きさを決定する。
- 文字列の配置は、まずフォントサイズを決めた後、[書式]⇒[段落]⇒[インデントと行間隔]タブで行う。
このサンプルは、- “静”: フォントサイズ:20pt, 行間=固定値, 間隔=24pt, 段落前=8pt
- “書道・美術・音楽を: フォントサイズ:12pt, 行間=固定値, 間隔=14pt, 段落前=48pt
- “楽しむ: フォントサイズ:12pt, 行間=固定値, 間隔=14pt, 段落前=0pt
§下の四角を作る
右側も左側も作り方は同じであるので、ここでは左側の四角を作る。
四角は120度の位置に配置するものとする。
- 中央の円と同心円で、上の四角に接する円を描く。(右図.赤線の円)
- この円に接して中心を通る水平線を引く。(右図.赤線の線)
- 後のことを考えると、半径で5mm程度長い方がいい。
- 後のことを考えると、半径で5mm程度長い方がいい。
- 2.で引いた線(赤色の直線)を選択し、そのまま右クリック ⇒[オートシェイプの書式設定]をクリックする。
- [サイズ]タブの、
- 回転角度を -30°(または 330°。数字は半角)にして、
- 右の四角の場合は 30°。
- [OK]をクリックする。
- 回転角度を -30°(または 330°。数字は半角)にして、
- この直線と円の交点に上の四角をコピーする。([Ctrl]+ドラッグ)
- 必要に応じ、[Alt]+ドラッグ を使用する。
- 同様に右の四角も作る。
連結線を引く
中央の円と周囲の四角をつなぐ線(右図の赤線)を引く。
【ポイント】
- 赤線の円は削除する。(用済み)
- 直線は長めにする。
- 最終的に[最背面に移動]させるので、長めに引いても問題ない。むしろその方がいい。
- 斜線の角度を維持したまま線の長さを拡縮するには、ハンドルを[Shift]+ドラッグ する。
書式を設定して完成させる
これはサンプルの例の抜粋で、自分のセンスで作ることが望ましい。
書式を設定するには、まず目的の図を選択し、ポインターが になる位置で右クリック ⇒[〜の書式設定]をクリックする。
§中央の円
- 塗りつぶし/色: 対角線方向のグラデーション
- 線/太さ: 1.5pt
- 影スタイル6,影の色を指定。
§四角
まず1つの四角の書式を設定後、他の四角に[書式のコピー/貼り付け]を行うのが簡単。
- 角丸四角形
- 塗りつぶし/色: 対角線方向のグラデーション
- 線/太さ: 1.5pt
- 影スタイル6,影の色を指定。
§連結線
- 線/太さ: 3pt
- [図形の調整]⇒[順序]で、「最背面に移動]する。
§グループ化
最後に全ての図を選択し、グループ化し一つの図形にしておく。
§サンプルデータ
上記で使用したWord文書「桔梗高校教育方針_完成」は、ここからダウンロードできます。(アイコンをクリック →[保存])