パソコンの健康診断
- 実行にあたり、プログラムは全て終了させ、タスクボタンが無い状態にしておくことをお勧めします。
- 間違わないよう一つ一つの操作(特にマウス)を確実に行なってください。
操作ミスの結果、「パソコンが起動しなくなる可能性がある」ことを承知しておいてください。
【目次】
- 1. メモリーの診察
- 1.1. システムを知る
- 1.2. 実装メモリを知る
- 1.3. メモリの使用量を知る
- 2. ハードディスクの診察
- 2.1. 準備
- 2.1.1. 余裕のある生活 していますか?
- 2.1.2. 電源オプション
- 2.1.3. スクリーンセーバー を一時的に中止する
- 2.2. エラーチェック
- 2.3. ディスククリーンアップ
- 2.4. 最適化(デフラグ)
- 2.4.1. WindowsXP
- 2.4.1.1. セーフモード(Safe Mode)で起動する
- 2.4.1.2. 最適化する
- 2.4.2 WindowsVista
- 2.4.1. WindowsXP
- 2.1. 準備
- 3. パフォーマンスの設定
▲ 1. メモリーの診察
メモリーはパソコンの作業領域。ハードディスクに入っているソフトやデータは、まずメモリーに読み込まれてから実行されます。この時、メモリーの容量が不足していると、読み込んでいた一部をハードディスクに書き出し、空きを作ります。これがパソコンの処理速度を著しく低下させる原因となります。
▲ 1.1. システムを知る
「コンピューター」と言った方がピントくるかも知れませんが、マイクロソフトは「システム」と記していますので‥‥
- マイコンピュータ《コンピュータ》を 右クリック ⇒[プロパティ]をクリックする。
- WindowsXPは[全般]タブを選択する。
選択する 一般的に「選択する=クリックする」ですが、ここでは「クリックする」と書いてありません。この理由は、例えば下図です。これは[全般]タブが選択されている状態です。このような場合は、クリックする必要がないからです。クリックしても支障はありませんが...
- WindowsXPの例
- OS は? ‥‥ Windows XP, Home, SP3 などと答えます。
- CPU は? ‥‥ Pentium 4, 3GHz などと答えます。
- WindowsVistaの例
- OS は? ‥‥ Windows Vista, Home, SP2 などと答えます。
- CPU は? ‥‥ Intel Core 2 Duo, 2.5GHz などと答えます。
▲ 1.2. 実装メモリを知る
- WindowsXPの例
- WindowsVistaの例
「RAM」と書いてあるところの数値が実装メモリです。
メモリ量の表し方は機種により異なりますが、販売している メモリの仕様 は、128MB, 256MB, 512MB, 1GB(1,024MB), 2GB, 4GB‥‥ ですから、これに近い値となります。
- 上のWindowsXPの例では、1GB(1,024MB)です。
- 通常、メモリは2っ使えます ので、128MB+256MB=384MB というケースもあります。
▲ 1.3. メモリの使用量を知る
- タスクバーの空いている位置を右クリックし、
- [タスクマネージャ]をクリックする。
- [パフォーマンス]タブを選択する。
- WindowsVistaの例
PF使用量《メモリ》と物理メモリ・合計の値を比較します。
なお、両者の単位が違いますので揃える必要があります。(1MB=1,024KB、1GB=1,024MB)
- PF使用量《メモリ》 < 物理メモリ・合計
- 問題ありません。
- PF使用量《メモリ》 ≒ 物理メモリ・合計
- これ以上プログラムを起動すると、処理速度がガクンと落ちます。
- PF使用量《メモリ》 > 物理メモリ・合計
- メモリ不足です。不足分はハードディスクに移しますので、処理速度がガクンと落ちます。
ヒント1
ここでいう PF使用量《メモリ》は「今、使っているメモリ量 」です。
「プログラムは起動していないのに?」と思われるかも知れませんが、自動的に起動している「常駐プログラム」があるのです。その一部分が「通知領域」にあるアイコンで、代表的なものとして「アンチウィルスソフト」があります。
- 今、動いているプログラムは[プロセス]タブで判ります。
- 常駐プログラムを削除するのは容易ではありません。
例えば、「メモリーの空き容量を十分に確保する」
▲ 2. ハードディスクの診察
▲ 2.1. 準備
▲ 2.1.1. 余裕のある生活していますか?
空き領域が 20%以下は要注意(イエローカード)、15%以下になると以下に述べる「最適化」も充分出来なくなり、レッドカードです。
▲ 2.1.2. 電源オプション
ここで行なう処理は、パソコンにより差があるものの1時間以上要するケースがあります。この処理を行なっている最中に電源が切れると‥‥ いいことはありません。「何のためにやっているのか」ということになります。そこで、設定を確認します。
パソコンの機種(例えば、東芝製)によっては、この手順が使えないケースがあります。
これは任意です。
- デスクトップの空いている場所を右クリックし、
- [プロパティ]《[個人設定]》をクリックする。
- [スクリーンセーバー]タブを選択(「スクリーンセーバー」をクリック)し、
- [電源]《「電源設定の変更」》をクリックする。
- [電源設定]タブを選択《「ディスプレイの電源を切る時間指定」をクリック》し、
- 「電源に接続」の「モニタの電源を切る」「ハードディスクの電源を切る」を、何れも「なし」に設定し、
- [OK]《[変更の保存]》をクリックする。
- (WindowsXPのみ)再度[電源]をクリックし、
- [電源設定]タブを選択《「コンピュータがスリープ状態になる時間を変更」をクリック》し、
- 「電源に接続」の「システムスタンバイ」「システム停止状態」《「ディスプレイの電源を切る」「コンピュータをスリープ状態にする」》を、何れも「なし」に設定し、
- [OK]《[変更の保存]》をクリックする。
- 設定を変更しないと[変更の保存]はアクティブにならないので、この時は[キャンセル]をクリックする。
ヒント2
上記と関係ありません。省エネの観点から、私のノートパソコンの【電源オプションのプロパティ】は、次のように設定してあります。
- WindowsXP
- [スタート]ボタン ⇒ [コントロールパネル]をクリックする。
- ケース1)「パフォーマンスとメンテナンス」をクリックし、「電源オプション」をクリックする。
ケース2)クラシック表示の場合は、[電源オプション]を開く。(ダブルクリックする) - 【電源オプションのプロパティ】ダイアログボックスで
- [休止状態]タブの「休止状態を有効にする」にチェックを入れ、[適用]をクリックする。
- 既にチェックが入っている場合は不要です。
- [詳細設定]タブの「ポータブルコンピュータを閉じたとき」「コンピュータの電源ボタンを押したとき」を[休止状態]にする。
右図はデスクトップの例です。
- WindowsVista の場合
- [スタート]ボタン ⇒ [コントロールパネル]をクリックする。
- ケース1)「モバイルコンピュータ」をクリックし、「電源オプション」をクリックする。
ケース2)クラシック表示の場合は、[電源オプション]を開く。(ダブルクリックする) - 「電源ボタンの動作の選択」をクリックする。
- 「電源に接続」の「電源ボタンを押したときの動作」「カバーを閉じたときの動作」を[休止状態]にする。
▲ 2.1.3. スクリーンセーバー を一時的に中止する
- デスクトップを右クリック ⇒[プロパティ]《[個人設定]》をクリックし、
- [スクリーンセーバー]タブ《スクリーンセーバー》をクリックします。
- 「スクリーンセーバー」を[(なし)]に設定し、[OK]をクリックします。
- 後で戻しますので、現在の設定を控えておきます。
スクリーンセーバーが起動すると、その瞬間にプログラムが起動します。特に、以下の「最適化」実施最中にスクリーンセーバーが動くと、最適化を最初からやり直す、即ち、無駄な時間が経過することになります。(私の古い経験から)
以下の処理が終わったら、元の設定に戻してください。
▲ 2.2. エラーチェック
エラーチェックとは? ハードディスクに書き込まれたファイルが壊れていないかどうか、ハードディスク自体が壊れていないかどうか―を検査してくれる。「スキャンディスク」ともいう。
1〜3ヶ月に1度位しましょう!!(所要時間30分〜1時間)‥‥
- マイコンピュータ《コンピュータ》を開く。
- ハードディスクの ドライブ C: を右クリック ⇒[プロパティ]をクリックする。
- [ツール]タブを選択し、
- 「エラーチェック」の[チェックする]をクリックする。
- 「続行するにはあなたの許可が必要です」が出た場合(WindowsVista)は、[続行]をクリックする。
- 【ディスクのチェック】ダイアログボックスで、
「ファイルシステムエラーを自動的に修復する」「不良セクタをスキャンし、回復する」の両方にチェックを入れ、[開始]をクリックする。 - 警告が出るので、
[はい]《ディスク検査のスケジュール》をクリックする。
WindowsXPの例
WindowsVistaの例- 「ドライブCは使用中だからエラーチェックできない」と言っている。
WindowsXPも WindowsVista も同じ意味)
- 「ドライブCは使用中だからエラーチェックできない」と言っている。
- 全てのウィンドウを閉じ、再起動する。
- ブルースクリーン《ブラック》になるので、
終わるのを待つ...
WindowsXPの例- CHKDSK というプログラムが起動される。
- Stageは、1 から 5 まである。
- Windowsが起動したら終わり。
▲ 2.3. ディスククリーンアップ
- マイコンピュータ《コンピュータ》を開きます。
- ドライブCを右クリック ⇒[プロパティ]をクリックします。
- [全般]タブの[ディスクのクリーンアップ]をクリックします。
- WindowsVistaでは「クリーンアップを行なうファイルを選択してください」が出ますので、「自分のファイルのみ」をクリックします。
- 【ディスクのクリーンアップ】ダイアログボックスで、
「削除するファイル」の
WindowsXPの例全てに[古いファイルの圧縮]を除いて チェックを入れ、[OK]をクリックします。 - 確認メッセージが出ますので、[OK]《[ファイルの削除]》をクリックします。
- WindowsVista では確認メッセージが出ますので、[ファイルの削除]をクリックします。
- 元の画面に戻ったら終わりです。
以下は、背景です。
- ディスククリーンアップとは
ディスククリーンアップとは、ハードディスク内のいらないファイルを削除し、空き容量を増やすためのプログラムで、Windowsに標準的に付属しています。
Windowsを使用していると、アプリケーションにより作成される一時ファイルや、ブラウザにより保存されるホームページのキャッシュといった一時ファイルがユーザーに気づかれず保存されています。ディスククリーンアップを行なうと、これら削除しても問題のないファイルを安全に削除することが出来、ハードディスクの空き容量を増やすことが出来ます。 チェック項目の多くは、パソコンを高速化するためのキャッシュファイルですので削除しても基本的に問題はありません。ディスククリーンアップを行なった後は、デフラグで最適化することをお勧めします。ディスククリーンアップを行なったことにより、より効果的にデフラグが行なえます。項目 削除して問題ないか 説明
ダウンロードされたプログラム ファイル 問題なし Webページを見た際に自動的にダウンロードされたプログラム(ActiveXコントロール、Javaアプレット)です。 C:\WINDOWS\Downloaded Program Filesに保存されます。次回以降アクセスした際、素早く表示するため保存されています。削除した場合はWebページを表示した際に再度ダウンロードされますので、削除しても問題ありません。
Temporary Internet Files 高速回線を使用している場合は問題なし アクセスしたWebページの画像ファイルなどが保存されています。次回アクセスした際にこのキャッシュにより素早く表示されます。 C:\Documents and Settings\ユーザ名\Local Settings\Temporary Internet Filesに保存されます。ADSLや光ファイバー等の高速回線を使用している場合は、表示速度にほとんど違いはありませんので削除して問題ありません。
オフライン Web ページ 問題なし Webページにアクセスした際ハードディスクにコピーされたWebページです。インターネットに接続出来ないオフラインの場合でもWebページを表示することが出来ます。削除しても、同期をとれば再度Webページがコピーされます。
ごみ箱 ごみ箱の中身を確認後、削除する デスクトップにあるごみ箱にあるファイルです。通常ファイルを削除した場合、実際にはハードディスクからは削除されず、ごみ箱へ移動しています。ごみ箱は間違ってファイルを削除してしまった時のために用意されており、その場合に元に戻すことができます。削除する場合は念のためごみ箱の中身を確認しましょう。
一時ファイル 問題なし Windows自体やアプリケーションが一時的に保存したファイルです。C:\WINDOWS\Tempと C:\Documents and Settings\ユーザ名\Local Settings\Tempに保存されます。7日間以上使用されていないファイルが削除されます。削除しても問題はありません。
WebClient/Publisherの一時ファイル 問題なし ディスク上でアクセスされたファイルのキャッシュを管理するWebClient/Publisherサービスが保管しているファイルです。ファイルの読み書きを高速化するために、Windowsが作成します。削除しても問題はありません。
古いファイルの圧縮 時間が掛かっても良い場合に行う この項目のみ特殊です。一定期間(デフォルトでは50日間)アクセスしていないファイルを圧縮し、空き容量を増やします。ファイルの削除は行なわれません。圧縮されたファイルは、解凍したのちアクセスするため多少アクセス時間が掛かります。また、ディスク容量が大きいと圧縮作業に時間が掛かりますので、時間のある時に行なうほうがよいでしょう。
コンテンツインデックス作成ツールのカタログファイル 問題なし Windowsに付属するファイル検索により作成される、インデックスファイル、つまり索引情報です。削除されるのは過去のインデックスファイルのため、削除しても問題ありません。
- 「ディスククリーンアップ」で全部消しても大丈夫?
いずれも元のコピーかデータの残骸です。削除しても基本的に問題はありません。ただキャッシュなどを削除すると速度低下することがありますので、対象のファイル容量が小さい場合は実行しない方が無難です ‥‥
- ディスククリーンアップの頻度
通常の使い方をしていれば、基本的にディスククリーンアップは必要ありません。このツールはパフォーマンスを改善すると言うより、ゴミを減らして空き容量を増やすのが主な目的だからです。
因みにもし私がクリーンアップを実行するとしたら・・・年に一回あるか無いか程度ですね ‥‥
- 結論
- 最適化を行なうのであれば、ディスククリーンアップを行ない、最適化の効果を上げるべきである。
- 単独でのディスククリーンアップは不要 である。
▲ 2.4.1.1. セーフモード(Safe Mode)で起動する
▲ 2.4.1.2. 最適化する
- マイコンピュータを開きます。
- ドライブCを右クリック ⇒[プロパティ]をクリックします。
- [ツール]タブを選択し、[最適化する]をクリックします。
- まず、[分析]をクリックし、結果が表示されるのを待ちます。
- [最適化]をクリックします。
- 「最適化する必要はありません」と表示されても、最適化するとそれなりの効果があります。
- 「最適化が終了しました」が表示されたら[閉じる]をクリックします。
- 最適化前と後の状況が表示されます。
断片化が幾分解消されています。
連続した空き領域が大きくなっています。
▲ 2.4.2 WindowsVista
セーフモードの起動方法はWindowsXPと同じです。最適化(デフラグ)の起動方法も同じですが、セーフモードでは起動できませんでした。そこで、Vistaを通常起動した状態で行ないます。
▲ 3. パフォーマンスの設定
「重さ」を解消するまでには至らないかも知れませんが、「パフォーマンスを優先する」方法があります。「美しさ」「利便性」より、使い勝手が少々悪くなっても「軽さ」を優先させる設定です。
(機能を一つ一つ検証していません。自己責任 で行なってください。)
- マイコンピュータ《コンピュータ》を右クリック ⇒[プロパティ]をクリックし、
- [詳細設定]タブ《システムの詳細設定》をクリックします。
- 《【ユーザーアカウント制御】が出た場合は、[続行]をクリックします。》
- 「パフォーマンス」の[設定(S)]をクリックします。
- [視覚効果]タブ
WindowsXPの例- 規定値では「コンピュータに応じて最適なものを自動的に選択する」が選択されているはずで、
- 全ての項目にチェックが入っています。(たぶん)
これは「戻す」時に必要ですから、控えておきます。 - 「パフォーマンスを優先する」を選択します。
その結果、全てのチェックが外れます。- WindowsXPでは「フォルダでよく使用するタスクを使用する」にチェックを入れた方がいいです。
(これはマイドキュメントを開くと違いがわかります) - WindowsVistaは「atsquareのデジタルな生活」(ブログ)にあるように、「アイコンのかわりに縮小版を表示する」にはチェックを入れた方がいいです。
- 上記を行う(チェックを入れる)と、「パフォーマンスを優先する」が「カスタム」に変わります。
- WindowsXPでは「フォルダでよく使用するタスクを使用する」にチェックを入れた方がいいです。
- 変更するときは[OK]、中止するときは[キャンセル]をクリックします。
▲ 更新履歴
- H22.02.02 ヒント2に、デスクトップの【電源オプションのプロパティ】の図を入れた。
- H22.01.12
- ディスククリーンアップ の「全てにチェックを入れる」→「[古いファイルの圧縮]を除いてチェックを入れる」に変更。