データを並べ替える

「データベース」とは、データの集まりです。そしてデータベースの特徴的機能の一つに「並べ替え」があります。

§Excelでの「データの集まり」とは

Excelでは、横 256×縦 65,536のセルを扱うことができます。これが1つのデータの集まりかと言うと、そうではありません。

  • Excelでは、空の列と空の行で囲まれたセル群が1つのデータの集まりになります。
  • 右図の例では、4つのデータの集まりがあることになります。
§データの並べ替えるには
  1. 並べ替えるセルの範囲を選択します。
  2. [データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックします。
  3. 【並べ替え】ダイアログボックスから、並べ替えの条件を指定します。

1.並べ替えるセルの範囲

基本的にはセルを範囲選択します。
しかし、データ量が多くなると大変です。何故ならば、選択から漏れたセルは並べ替えられないからです。
例えば、住所録を「あいうえお順」に並べ替えるとします。「かな」の列を選択し、昇順に並べると‥‥「かな」は昇順になりますが「氏名」は元のまま‥‥データが壊れることになります。
そこで、範囲選択の簡略法が準備されています。サンプルデータのシート:Sample3 で下記操作を行い、どの範囲が選択されるか確認してください。

  1. セルC1をクリックし、[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックする。
  2. セルH1をクリック、[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックする。
  3. セルC12をクリック、[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックする。
  4. セルH12をクリック、[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックする。
  5. セルF1をクリック、[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックする。
  6. セルF12をクリック、[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックする。
  7. セルC11をクリック、[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックする。
  8. セルF11をクリック、[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックする。
  9. セルH11をクリック、[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックする。
  10. セルH8をクリック、[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックする。

住所録で、並べ替えを確実に行うには、次を配慮すべきです。

  1. 空白の行は作らない。(11行目の例)
    • 住所録を分けたいのであれば、ワークシートで分けるべきです。
  2. 空白の列は作らない。1行目は必ず項目名を入れる。
  3. 並べ替えを行う時は、まず「値の入っているセル」をクリックして並べ替えの範囲を指定する。
    • 確実を期すのであれば、全ての行に値が入っている、例えば、氏名をクリックする。
  4. 目的のセル選択が出来ない場合は、範囲選択する。
ヒント
  1. 並べ替えは思わぬ失敗をすることがあります。並べ替えを行う前に、上書き保存する,名前を付けて保存する等の自己防衛をすべきです。
2.[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリック

メニューバーの[データ]をクリックし、[並べ替え]をクリックします。ツールバー は機能が違いますので使いません!

3.【並べ替え】ダイアログボックスを指定する

[データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックすると【並べ替え】ダイアログボックスが表示されます。

  • 「データ範囲の先頭行」
    • 「タイトル行」をオン にします。
       と言うより、オンになっているはずです。(たぶん)

      [データ]がオンになっている時は、次の理由が考えられます。一旦、[キャンセル]し、見直してください。
      1. データベースの形式ではない
      2. 選択範囲が違う
  • 「最優先されるキー」
     ここでは住所録をかな順に並べるとします。
    1. リスト表示ボタン をクリックし、[かな]を選択します。
    2. 小さい順に並べる時は「昇順」をオンにします。大きい順に並べる時は[降順]をオンにします。
  • 「2 番目に優先されるキー」
    1. [氏名]を選択します。
      これは、「かな」が同じ場合は氏名(の漢字コード)順に並べるためです。これを指定しないと、並べ替える度に氏名の順序が変わります。(たぶん。「制御できない」ということです。)
    2. 小さい順に並べる時は「昇順」をオンにします。大きい順に並べる時は[降順]をオンにします。
  • 「3 番目に優先されるキー」
    1. 同姓同名の方がおられる場合にどちらを先にするか…です。
      例えば、電話番号順にする場合は[電話番号]を選択します。
    2. 小さい順に並べる時は「昇順」をオンにします。大きい順に並べる時は[降順]をオンにします。
  • [オプション]
     クリックすると【並べ替えオプション】ダイアログボックスになります。ボタン

    • 並べ替え順序の指定
      • 通常は[標準]でいいでしょう。
         実は、使い方が今一理解できません。
        リスト表示ボタンをクリックすると右図のメニューがあります。

        甲乙丙丁‥‥の順に並べられるようですが、並べ替えのキー別に指定できないので‥‥?です。ヒョッとすると、「最優先のキーのみ」有効なのかも知れません。

    • 「大文字と小文字を区別する」はチェックを入れません。
    • 方向
      • 「行単位」をオンにします。
    • 方法
      • ふりがなを使わない」を「オン」にした方がいいです。(ヒント参照)
ヒント
  1. [データ]メニュー ⇒[並べ替え]をクリックすると、前回の条件が表示されます。前回どおりでよい場合はそのまま[OK]をクリックします。

    表示の条件を削除する場合は、リスト表示ボタンから[(なし)]を選択します。

  2. 並べ替えに「ふりがな」を使うと‥‥
    • 例えば「地名」です。
      1. “麻里府”を単語登録して入力した場合 ‥‥ ふりがなは“まりふ”
      2. “麻里府”を、“あさ”“さと”“ふ”で入力した場合 ‥‥ ふりがなは“あささとふ”
      3. “麻里府”をコピペした場合 ‥‥ ふりがなは空白(なし)または、その時同入力したふりがなになります。
    • 姓の例
      1. “河野”さんを“こうの”で漢字変換した場合のふりがなは“こうの”
      2. “河野”さんを“かわの”で漢字変換した場合のふりがなは“かわの”
    • ポイントは「正しいよみ」で入力しなくてはいけないと云うことです。
       とすれば、「かな」を入力し、氏名は漢字コード順に並べた方が「意のまま」になるでしょう。


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